四国八十八ヶ所お遍路の旅。【10番札所】得度山 灌頂院 切幡寺(とくどざん かんぢょういん きりはたじ)

2023年4月20日

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切幡寺は切幡山の中腹にあり、機織り娘の伝説から「女人即身成仏の寺」として知られています。

切幡寺

本尊:千手観世音菩薩

本尊真言:おん ばざらたらま きりく

宗派:高野山真言宗

ご詠歌

欲心(よくしん)を ただ一筋に 切幡寺 後の世までの 障(さわり)とぞなる

「欲心」とは、よく深くむさぼる心や欲念を意味します。寺名の切幡寺の”切”と欲心を”切る”をかけています。

「私たちの心に潜む欲望を、ここ切幡寺において一筋にたち切りたいものだ。もしそれができなければ、後の世までの障害となってしまうだろう。」と詠まれています。

場所

公式サイト:なし

宿坊:なし

電話:0883-36-3010

〒771-1623 徳島県阿波市市場町切幡字観音129

20台ほど停められる無料の駐車場があります。JR徳島線鴨島駅からタクシーで約20分。車では土成インターチェンジから国道318号線と県道139号線経由で約15分です。

御朱印

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歴史

寺名は機織り娘の伝説に由来し、女人(にょにん)即身成仏の寺として知られています。

弘法大師が四国巡錫で訪れた際に、機織り娘に僧衣を繕う布切れを所望したところ、織っていた布を惜しげもなく切って差し出したそうです。それに感激した弘法大師が娘の願いを聞くと、仏門に入りたいと話しました。

「父は都で薬子の変に関係して島流しとなり、母は身ごもっていたが男の子が産まれたらその子もとがめを受けてしまうので、どうか女の子が産まれますようにと、清水の観音様に祈願してやがてこの地に来て産まれたのが私です。亡き父母に代わり観音様を作ってお祀りし、わたしも仏門に入りたい。」と言うのです。

そこで弘法大師は千手観音像を刻み娘を得度させました。すると娘はたちまち光を放ちながら観音菩薩に姿を変えたといいます。このことを嵯峨天皇に伝えて弘法大師は天皇の勅願により堂宇を建て、自ら彫った千手観音を南向き、娘が即身成仏した観音像を北向きに安置して本尊にしたと伝わっています。

見どころ

333段およそ800m、石段と男厄坂、女厄坂を上りきるとようやく本堂にたどり着きます。本堂のさらに上に建つ大塔も国指定重要文化財に指定されており見どころです。

【はたきり観音】銅像は右手にハサミ、左手に長い布を持っています。乙女が即身成仏して観音菩薩に化身したとされています。

【切幡寺大塔】は初重と二重の間が方形で、日本唯一の構造様式で、国指定文化財になっています。

豊臣秀頼が秀吉の菩提を弔うために建立しました。明治6年に大阪の堺にある住吉大社神宮寺から移築され、完成までに10年の歳月がかかったと言われています。

次の11番札所「藤井寺」まで約12㎞(車で約35分)です!