四国八十八ヶ所お遍路の旅。【36番札所】独鈷山 伊舎那院 青龍寺(とっこうざん いしゃないん しょうりゅうじ)
青龍寺は弘法大師が恵果(けいか)和尚から学んだ、唐の長安の寺院の名がつけられています。
青龍寺
本尊:波切不動明王
本尊真言:おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
宗派:真言宗豊山派
ご詠歌
わづかなる 泉水(いずみ)にすめる 青龍(しょうりゅう)は 仏法守護の ちかいとぞきく
青龍は東方の守護神と言われています。青龍寺の客殿の後方の小さな泉水がご詠歌に詠まれている泉水です。
「行場の澄んだ泉水にすんでいるという青龍は、仏法守護の誓いをたててここ青龍寺にすんでいるそうだ。」と詠まれています。
場所
公式サイト:なし
宿坊:なし
電話:088-856-3010
〒781-1165 高知県土佐市宇佐町竜163
20台ほど停められる無料駐車場があります。
土佐インターチェンジから国道56号線、県道39号線を走り土佐市宇佐町へ入ります。県道23号線・県道47号線を海沿いに進み、バス停流所を右折するとあります。
御朱印
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歴史
現在、青龍寺に行くには1973年(昭和48年)に開通した「宇佐の大橋」を渡ります。しかし橋が無かった時代には、浦ノ内湾の湾口約400mを船で渡っていました。弘法大師も青龍寺を創建する際、この湾を船で渡っていました。
弘法大師は8人のお供をそこに残し、その子孫が「竜の渡し」という渡し舟を、近年まで代々守り続けてきたと伝えられています。
唐に渡った弘法大師は長安の青龍寺で、恵果(けいか)和尚から真言密教の奥義を学び、真言の秘法を授かって真言第八祖となりました。
弘法大師は師の恩に報いるために、日本に寺院を建てることを願い、有縁の地が選ばれるようにと、東の空に独鈷所(とっこしょ)を投げました。独鈷所は紫雲に包まれ空高く飛び去ったといいます。
帰朝した弘法大師は四国を巡っている時に、唐から投げた独鈷所がこの地にあると感得しました。815年(弘仁6年)に堂宇を建て、石造の不動明王像を安置し、山号は異国の地から投げた独鈷から「独鈷山」、寺号は恩師をしのんで「青龍寺」と名付けました。
青龍寺は明治のころまで、末寺四ヶ寺、脇坊六坊をもつ「土佐7大寺」に入る名刹でした。また本尊は弘法大師が入唐の際に、暴風雨を鎮めるために祈るとあらわれたという波切(なみきり)不動明王です。海の安全や豊漁だけでなく、世間の荒波も鎮めてくれると広く信仰されています。
見どころ
【愛染明王坐像】像高約114㎝の忿怒の相をつくる三目六臂(さんもくろっぴ)の像が、不動明王像と一対に祀られています。苦しみの全てを救いとってくれるといいます。
【奥の院】石造りの不動明王像が祀られており、長い間、女人禁制となっていました。
次の37番札所「岩本寺」まで約50㎞(車で約1時間半)です!