四国八十八ヶ所お遍路の旅。【83番札所】神毫山 大宝院 一宮寺(しんごうざん たいほういん いちのみやじ)
一宮寺の創建は仏教伝来の160年後であり、行基らを輩出した名刹です。悪いことをした人でなければ頭を入れると境地が開けるという「地獄の釜」の逸話が有名です。
一宮寺
本尊:聖観世音菩薩(秘仏)
本尊真言:おん あろりきゃ そわか
宗派:真言宗御室派
ご詠歌
讃岐一の 宮の御前(みまえ)に 仰ぎ来て 神の心を 誰かしらゆふ
誰かしら言うの”しらゆう”と”白木綿”をかけていると考えられます。
「讃岐の国の一宮を御前に仰ぎに来て、神の心を誰が白木綿をかけて神に祈っているのだろうか。私にはその人が誰か分からないけれど。」と詠まれています。
場所
公式サイト:https://www.sanuki-ichinomiyaji.or.jp/
宿坊:なし
電話:087-885-2301
〒761-8084 香川県高松市一宮町607
無料の駐車場があります。
高松西インターチェンジから県道12号線を通りおよそ10分。
御朱印
歴史
大宝年間(701~703)、当時の名は「大宝院」と呼ばれ、法相宗の祖、義淵(ぎえん)が開いたのが起源と言われています。
諸国で一宮寺が建立された和銅年間(708~715)、讃岐一宮として田村神社が建てられその第一別当寺になります。その後に行基が堂宇を修築して「神毫山 一宮寺」に改名されました。
大同年間(806~810)、弘法大師がこの地を訪れ106㎝の聖観世音菩薩を彫り本尊として安置して、四国霊場の83番目として定めました。この時に真言宗に改宗されました。
この寺には頭を入れると境地が開けるという言い伝えのある祠(ほこら)があり、弘法大師が戒めの為につくられたと伝えられています。
その後の兵乱により厳しい道を辿りますが、中興の祖とされる宥勢大徳によって再興され、江戸時代には高松藩主により田村神社の別当を解かれ分けられました。
見どころ
【地獄の釜】境内の中ほどには薬師如来を祀るほこら(石堂)があります。その台座の下には地獄に通じるとされる穴があり、頭を入れると地獄の釜音が聞こえると言います。
【本堂】1701年(元禄14年)に十方施主により再建されました。
次の84番札所「屋島寺」まで約17㎞(車で約40分)です!