四国八十八ヶ所お遍路の旅。【3番札所】亀光山 釈迦院 金泉寺(きこうざん しゃかいん こんせんじ)
弘法大師ゆかりの霊水「小金井の水」が湧き、長寿をもたらす霊水とされています。源平合戦で屋島に向かう途中、源義経も祈願したという金泉寺です。
金泉寺
本尊:釈迦如来
本尊真言:のうまく さんまんだ ぼだなん ばく
宗派:高野山真言宗
ご詠歌
極楽の たからの池を おもへただ 黄金(こがね)の泉 すみたたえる
「たからの池」とは極楽浄土にある七宝で飾られた池で、八功徳(くどく)の水がたたえられているそうです。
八功徳とは八種の妙なる徳を備えたもので、澄浄(ちょうじょう)、清冷(せいれい)、甘味(かんみ)、軽輭(けいなん)、安和(あんな)、徐患(じょげん)、増益(ぞうやく)の徳のある水のことで、その池の中には様々な色の大蓮華が咲き乱れているといわれています。
「極楽世界の素晴らしい宝の池を、ただひたすら思い浮かべなさい。ここ金泉寺にも黄金色の霊水が湧き出して、あたかも浄土のように美しく澄みたたえていることでしょう」と詠まれているのでしょう。
極楽浄土の黄金色の池の水に、寺名の金泉をかけていると考えられます。
場所
公式サイト:無し
宿坊:なし
電話:088-672-1087
徳島県板野郡板野町大寺字亀山下66
14台ほど停められる無料の駐車場があります。
御朱印
歴史
聖武天皇の勅願により行基が寺塔を建立して、金光明寺(こんごうみょうじ)と命名したとされる。本尊は高さ91㎝ほどの釈迦如来像で、脇侍として阿弥陀如来、薬師如来の三尊像で開基されました。
弘仁年間(810~824)、弘法大使が四国巡錫(じゅんしゃく)の折に、日照りに苦しむ村人たちを見てこの地に井戸を掘りました。すると霊水が湧き出たため、寺号を現在の「金泉寺」に改めました。その井戸の水は今も湧き「小金井の水」と呼ばれ長寿に霊験あらたかとされます。
その後、弘法大師をあつく信仰していた亀山法王が滞在した際に、京都の三十三間堂(蓮華王院)に倣った堂舎を建立し、千個の千手観音像を祀られました。さらに裏手の山を亀山と命名して山号を亀光山としました。以来、皇室とのゆかりが深く、長慶天皇の御陵も本堂裏にあります。
『源平盛衰記』には、1185年(元歴2年)、源平合戦で源義経が屋島に向かう途中に立ち寄り、戦勝を祈願したとあります。
江戸時代には多くの学僧でにぎわいました。
見どころ
【沙羅双樹(さらそうじゅ)】、【熊蜂(くまんばち)】
【弁慶の力石】境内の西には、弁慶が力試しの為に持ち上げたという「力石」が残されています。源義経が弁慶の力試しに持ち上げさせたと伝えられています。
次の4番札所「大日寺」まで約7㎞(車で約15分)です!