四国八十八ヶ所お遍路の旅。【38番札所】蹉跎山 補陀洛院 金剛福寺(さだざん ふだらくいん こんごうふくじ)
金剛福寺は四国最南端の足摺岬に建つ広大な寺院です。前37番札所の岩本寺から80㎞余り、車では2時間ほどですが徒歩だと約30時間、3泊4日はかかります。四国霊場の札所間では最長距離でまさに「修行の道場」です。
金剛福寺
本尊:三面千手観世音菩薩
本尊真言:おん ばざらたらま きりく
宗派:真言宗豊山派
ご詠歌
ふだらくや ここは岬の 船のさを とるもすつるも 法(のり)の蹉跎(さだ)山
初句に院号の「補陀落院(ふだらくいん)」、五句に山号の「蹉陀山(さださん)」が組み込まれています。岬は足摺岬のこと。蹉陀と沙汰がかけられています。
「この寺は人々が補陀落渡海を目指す足摺(あしずり)の岬にあるが、船の棹(さお)を取って海に漕ぎ出すか、また棹を捨ててここに止まるか、それは風の状況などによる沙汰次第ということだ。」と詠まれています。
場所
公式サイト:なし
宿坊:あり
電話:0880-88-0038
〒787-0315 高知県土佐清水市足摺岬214-1
駐車場
普通車 | 40台 | 無料 |
マイクロバス | 5台 | 無料 |
土佐くろしお鉄道中村駅から足摺岬方面へ、国道56号線・国道321号線を走り、土佐清水市で県道27号線を左折します。足摺・中浜方面に直進したら左手にあります。
御朱印
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歴史
822年(弘仁13年)、弘法大師は49歳の頃にこの地を訪れました。ここが観音菩薩の住む聖地の補陀落(ふだらく)に至る場所であると悟り、嵯峨天皇に奏上して勅願により伽藍を建立しました。
嵯峨天皇の宸筆(しんぴつ)と伝えられる「補陀落東門」と彫られた扁額(へんがく)を掲げ、開創したと伝えられています。弘法大師は三面千手観音を彫って安置し、金剛福寺と名付けました。
嵯峨天皇は弘法大師・橘逸勢(たちばなはやなり)とともに、平安初期の「三筆」に数えられた能書家です!
平安時代、歴代の天皇の勅願所となり、武将からも尊崇されました。特に源治一門の帰依が厚く、源満仲は多宝塔を立て、その子の頼光は諸堂の修復に寄与しています。
足摺岬の周辺には亀を呼んで不動岩に渡った話をはじめ、弘法大師因縁の「足摺七不思議」が伝えられています。
見どころ
【真念庵】前札所の岩本寺から金剛福寺までは徒歩で30時間の3,4日かかり、その途中の土佐清水市に残る遍路宿です。江戸時代にお遍路のひな型を作った真念が、休憩が出来るように建てたといわれています。
【庭園】池を中心に堂宇が建っており、大きな池に土佐五色石が映り、曼荼羅さながらの景色です。
寺域は38,000坪もあります。
次の39番札所「延光寺」まで約74㎞(車で約2時間)です!