四国八十八ヶ所お遍路の旅。【45番札所】海岸山 岩屋寺(かいがんさん いわやじ)
岩屋寺の周囲は奇石・巨石の多い奇勝地です。神仙境を彷彿とさせる境内は昔から修験者の修行の場であり、山岳霊場として発展しました。今も様々な伝承が残ります。
岩屋寺
本尊:不動明王
本尊真言:のうまくさんまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ そわたや うん たらた かんまん
宗派:真言宗豊山派
ご詠歌
大聖(だいしょう)の いのる力の げに岩屋 石のなかにも 極楽ぞある
「大聖」は仏さまを意味します。
「仏の祈る力は岩のように大きく堅いと言えます。岩屋寺の多くある石のなかにも極楽があることだろう。」と詠まれています。
場所
公式サイト:http://shikoku88-iwayaji.com/
宿坊:なし
電話:0892-57-0417
〒791-1511 愛媛県上浮穴郡久万高原町七鳥1468
山道入口前に民営の有料駐車場が2か所あります。
松山インターチェンジから国道33号線を久万方面へ。久万中学校交差点を左折して県道12号線を通り国民宿舎を約3㎞過ぎた右手に山道入口があります。
御朱印
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歴史
815年(弘仁6年)、弘法大師が修行場を探す中で明王鈴の音に導かれるようにこの地を訪れました。山には自在に宙を飛ぶ神通力を身につけた女性の法華(ほっけ)仙人が住んでいたそうです。しかし仙人は弘法大師を敬い、全山を献上しました。
弘法大師は木と石で2体の不動明王を彫り、岩屋寺を開きました。木造は本堂に安置し、石像は奥の院の岩窟に秘仏として納め、山全体を護摩修法し本尊としたとされます。
鎌倉時代の中期には時宗を開いた一遍上人もこの古刹で修行しました。十三世紀末ごろまでは本尊の不動明王や護摩炉檀、仙人堂、四十九院の岩屋、三十三の霊窟などが残っていたと『一遍聖絵』で伝えられています。
第44番札所の大寶寺の奥の院とされていた時期もありますが、1874年(明治7年)に正式な住職がおかれました。その後、焼失と復興をして現在に至ります。
見どころ
大師堂は国の指定重要文化財、寺域は国の名勝、県立自然公園の指定地でもあります。
【穴禅定(あなぜんじょう)】弘法大師が掘ったという霊水が湧き出ています。本堂下の深さ約10mの洞窟には、地蔵尊、不動明王、弘法大師の石像が祀られています。
【虚空蔵堂】は1747年(延享4年)に建立されました。扁額に刻まれた「雨寶(宝を雨降らす)」の文字が智慧や財の宝を無限にもたらすという虚空蔵菩薩の御利益を表しています。
次の46番札所「浄瑠璃寺」まで約35㎞(車で約1時間)です!