四国八十八ヶ所お遍路の旅。【56番札所】金輪山 勅王院 泰山寺(きんりんさん ちょくおういん たいさんじ)

2023年12月3日

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泰山寺

本尊:地蔵菩薩

本尊真言:おん かかかび さんまえい そわか

宗派:真言宗醍醐派

ご詠歌

みな人の 詣りてやがて 泰山寺 来世の引導 たのみおきつつ

寺名「泰山寺」の”泰山”と”退散”をかけています。ひたすら皆、あの世への手引きを頼んで帰っていく様子を、寺名にかけて退散と言っているのはその様子を想像するとなんだか面白いですね。

「人々は皆、泰山寺に参詣すると来世の引導を頼んでおいて、まもなく退散するといいます。」と詠まれています。

場所

公式サイト:なし

宿坊:なし

電話:0898-22-5959

〒794-0064 愛媛県今治市小泉1-9-18

駐車場があります。

今治インターチェンジから国道196号線を東予市方面へ。約500m先の交差点で右折後直進、右手にあります。

御朱印

画像がアップされるまで少々お待ちください。

歴史

泰山寺には、水難の祟りを鎮めたという「土砂加持」の秘法伝説が残っています。弘法大師がこの地を訪れていた815年(弘仁6年)頃の話です。

蒼社川(そうじゃがわ)という川がこの地を流れていて、毎年梅雨の時期になると氾濫をおこし田地や家屋、人命までも奪われ、村人たちはこの暴れ川を人取川(ひととりがわ)とおそれ、水難を悪霊の仕業だと信じていました。そこで弘法大師は、村人たちと堤防を築き「土砂加持(どじゃかじ)」の秘法を七座にわたり修法したところ、満願の日に延命地蔵菩薩を空中に感得し、治水祈願が成就したそうです。

弘法大師はこの地に「不忘の松」を植えて、感得した地蔵菩薩の尊像を彫像して本尊としました。また堂舎を建てて、死霊が集まる泰山になぞらえ「泰山寺」と名付けて亡者の安息を祈りました。

『延命地蔵経』の十大願の第一「女人泰産」からとったという説もあります。

その後、淳和(じゅんな)天皇の勅願所になり大寺として栄えた時期もあるが、度重なる兵火により寺の規模は縮小し、境内は「不忘の松」がある現在の地に移ったといわれています。

見どころ

田園地帯の高台にあるこの寺は静かな佇まいで、美しい石垣や白い漆喰の塀も見どころです。

【鐘楼】1881年に今治城にあった太鼓楼の古材で再建されました。

【地蔵車】石の塔に丸い輪があり、これを回すと「六道輪廻(ろくどうりんね)」の絆を断てるといわれています。(六道とは地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天の六つの迷界のこと)

【不忘の松】寺を開創した際に弘法大師は松を植え、人々に「仏の恩、大自然の威力、人の愛を忘れるな」と諭したとされます。

現在三代目が立っています。

次の57番札所「永福寺」まで約4㎞(車で約10分)です!

愛媛県

Posted by いけち