四国八十八ヶ所お遍路の旅。【64番札所】石鈇山 金色院 前神寺 (いしづちさん こんじきいん まえがみじ)
石鎚山(いしづちさん)のふもとに建つ前神寺は、真言宗石鈇派の総本山であり修験道(しゅげんどう)の根本道場(こんぽんどうじょう)です。標高1982mある石鎚山は日本七霊山の一つにも数えられています。
前神寺
本尊:阿弥陀如来
本尊真言:おん あみりた ていせい からうん
宗派:真言石派(総本山)
ご詠歌
前は神 後は仏 極楽の よろずの罪を くだくいしづち
「寺名の通り、前には神、後ろには仏がおいでる前神寺。すべての罪をくだくという阿弥陀の慈悲によって、私たちは救われ極楽世界にいくことができます。」と詠まれています。
場所
公式サイト:なし
宿坊:なし
電話:0897-56-6995
〒793-0053 愛媛県西条市洲之内甲1426
無料駐車場があります。
伊予小松インターチェンジから国道11号線を西条方面へ。石鎚山駅信号の先100m行ったところを右折し直進するとあります。
御朱印
歴史
修験道の祖・役行者小角は石鎚山で修行中に、釈迦如来と阿弥陀如来が石鈇蔵王権現となって現れたのを感得しました。その尊像を彫って安置し、祀ったのが開創とされています。
その後に桓武天皇が病気平癒を祈願して成就したことにより、七堂伽藍を建立し、勅願寺「金色院 前神寺」の称号を下賜されました。皇室とのゆかりが深く、歴代天皇が帰依して寺を保護してきました。
石鎚山は山自体がご神体なので、
皆が麓の前神寺で拝むんだよ。
「里前神寺」とも呼ばれていたんだね。
弘法大師はこの石鎚山に、若いころ二度入山したと言われており、菩薩を念じて記憶力を得る「虚空蔵求聞持法」を修め、護摩修法や断食修行をしたことが知られています。
江戸時代には西城藩主の松平家の祈願所となり隆盛を極めましたが、明治維新の神仏分離令により廃寺となりました。前神寺があった場所には石鎚神社が建立されます。
1889年(明治22年)に東に数百メートル離れた、旧讃岐街道沿いに復興を果たし現在に至ります。
毎年恒例の7月1日からの「お山開き」には白衣姿の信徒が集まり、法螺貝(ほらがい)の音に合わせて「なんまいだ」を唱和しています。
見どころ
【権現堂】毎月20日の夜に開帳される三体の蔵王大権現に、身体の悪い部分をあてると平癒すると言われています。権現堂は本堂より高い場所に建っています。
【入口】
【御滝不動尊】本堂へ向かう石段の右手にあります。1円玉を投げて像にくっつくとご利益があると言われています。
かつては滝打ち修行がここで行われていました。
次の65番札所「三角寺」まで約46㎞(車で約1時間)です!