四国八十八ヶ所お遍路の旅。【69番札所】七宝山 観音寺(しっぽうざん かんのんじ)
観音寺と68番札所の神恵院は四国霊場でも珍しい一寺二札所です。仁王門にも二カ所の寺の名前が刻まれており、同じ境内にある双子のような寺になっています。
観音寺
本尊:聖観世音菩薩
本尊真言:おん あろりきゃ そわか
宗派:真言宗大覚寺派
ご詠歌
観音の 大悲(だいひ)の力 つよければ おもき罪をも 引きあげてたべ
「大悲」とは大きな慈悲。「引きあげてたべ」とはひきあげたまへと解釈。
「観音菩薩は全ての者に対する慈悲が強いと聞いています。重い罪を犯した我らでもどうかお救いください。」と詠まれています。
場所
公式サイト:http://www.shikoku88-6869.com/
宿坊:なし
電話:0875-25-3871
〒768-0061 香川県観音寺市八幡町1-2-7
駐車場(A.M.7:00~P.M.17:00)
普通車 | 20台 | 無料 |
マイクロバス | 10台 | 無料 |
大型車 | 5台 | 無料 |
大野原インターチェンジから国道11号線・県道8号線を経由して高松市内方面へ。
御朱印
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歴史
観音寺は第68番札所の神恵院と同一境内にあり、開基や創建の時期や由縁も同じです。ただ創建された当時は「神宮寺 宝光院」という名前でした。
807年(大同2年)、弘法大師はこの寺の第七世住職となって入山しました。弘法大師は「琴弾大明神が乗っていた神船は神功皇后とゆかりがあり、観音の化身である」と感得しました。
琴弾山の中腹に奈良の興福寺に倣って七堂伽藍を建立し、中金堂には本尊とする聖観音世菩薩像を安置しました。さらに、この地に仏塔を建てて瑠璃、珊瑚、瑪瑙などの七宝を埋め、地鎮をしたことから、寺名の神宮寺を「七宝山 観音寺」に改め、霊場に定めました。
桓武天皇をはじめ、3代の天皇の勅願所となりました。また室町時代には足利尊氏の子の道尊大政大僧正が住職として45年間務めるなどし、寺運は隆盛を誇りました。
しかし明治新政府の神仏分離令により本地仏を移して、一境内に二霊場となったのです。
見どころ
【宝物館】彫刻では珍しい「仏涅槃像」をはじめ、絵画では「琴弾宮絵縁起」や「不動二童子像」など国の重要文化財が数多く収蔵されています。
【境内の楠】
【本堂(金堂)】室町時代に建立され、朱塗りの柱が色鮮やかです。
「常州下妻庄...貞和三年...」などと書かれた最古と言われる遍路による落書きが残されており、遍路文化の貴重な資料とされています。
次の70番札所「本山寺」まで約5㎞(車で約10分)です!