四国八十八ヶ所お遍路の旅。【75番札所】屏風浦 五岳山 誕生院 善通寺(びょうぶがうら ごがくさん たんじょういん ぜんつうじ)
弘法大師が生まれた地として知られる善通寺は、真言宗善通寺派の総本山です。
本当だ。名前に誕生院とついてるね。
京都の東寺や和歌山の高野山と並んで、弘法大師三大霊跡の一つとして古くから信仰を集めています。
善通寺
本尊:薬師如来
本尊真言:おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
宗派:真言宗善通寺派(総本山)
ご詠歌
我すまば よもきゑはてじ 善通寺 ふかきちかいの 法(のり)のともしび
「すまば」に場所の”住む”と心の”澄む”がかけられています。寺名の善通寺を「善き道」として表しているように思います。
「私が心を澄ましてここに住むなら、薬師如来さまの深き誓いによって善通寺の法の灯は消えて無くなることはないし、私たちを正しい道に導いてくれるだろう。」と詠まれています。
場所
公式サイト:https://zentsuji.com/
宿坊:あり(250人)
電話:0877-62-0111
〒765-0003 香川県善通寺市善通寺町3-3-1
駐車場(A.M.8:00~P.M.18:00)
宿坊を利用の方は専用駐車場が別にあります。(駐車場代無料)
普通車 | 350台 | 300円 |
マイクロバス | ○ | 1,000円 |
大型バス | ○ | 1,000円 |
善通寺インターチェンジから国道319号線を経由して琴平町方面へ。車で10分程です。
御朱印
歴史
江戸時代に書かれた『多度郡屏風浦善通寺之記』には、唐から帰朝した弘法大師は、父から寄進された四町四方の土地に、師である恵果和尚(けいかおしょう)の住んでいた長安の青龍寺(しょうりゅうじ)を模した寺を建立しました。
近年の発掘調査では、かつて佐伯氏の氏寺だったとされるお寺の後が見つかっています。この寺は中村廃寺と呼ばれ、7世紀末に現在の善通寺の場所に移ったとされています。
この地は父の寄進した場所であったことから、父の名前「佐伯善通(よしみち)」から名前を取り、寺号が善通寺とされたのです。
現在、西院(誕生院)が建っている土地は、元々は弘法大師の実家である佐伯家の邸宅がありました。また西院御影堂の奥殿が建つ場所は、弘法大師の母親の玉依御前の部屋があった場所と伝えられています。
江戸時代までは「善通寺」と「誕生院」のそれぞれに住職を置く別々のお寺でしたが、明治時代に善通寺として一つのお寺になりました。
総面積四万五千平米にもなる広大な敷地は、「伽藍」と称される東院と、「誕生院」と称される西院の東西二院に分かれます。
見どころ
【本堂(金堂)】創建当時の金堂は兵火により焼失しており、1699年(元禄12年)に現在の本堂が建立されました。
本尊で高さが3mもある薬師如来像が安置されており、北川運長の作です。
【五重塔】高さ約43mにおよぶ総欅(けやき)造りの大塔で、善通寺のシンボルとして親しまれています。
創建以来、倒壊や焼失を経ましたが、そのたびに再興されてきました。
現在の塔は1902年(明治35年)に再建されたものです。
高野山の奥の院とほぼ同じ緯度に位置しています。
【御影堂】佐伯家の邸宅跡に建っており、地下にはおよそ100mの「戒壇めぐり」があり、暗闇の中で御宝号を唱えながら手探りで歩きます。
肖像画から想定して再現された弘法大師の声を聴くことができます。
現在の建物は1831年(天保2年)に再建されたもので、昭和12年に大規模な修繕が行われています。
【塑造(そぞう)如来像頭部】善通寺の宝物館に保管されています。1558年の三好実休(みよしじっきゅう)の兵火によって、頭部のみしか残っていません。奈良時代中期の天平様式です。
次の76番札所「金倉寺」まで約5㎞(車で約10分)です!