四国八十八ヶ所お遍路の旅。【8番札所】普明山 真光院 熊谷寺(ふみょうざん しんこういん くまだにじ)
熊谷寺では四国霊場最大級の木造山門と多宝塔が迎えてくれます。桜が名物で阿波徳島藩主も花見に来たと言われ、蜂須賀桜やしだれ桜も見られます。
熊谷寺
本尊:千手観世音菩薩
本尊真言:おん ばざらたらま きりく
宗派:高野山真言宗
ご詠歌
薪(たきぎ)とり 水くま谷(たに)の 寺にきて 難行(なんぎょう)するも 後(のち)の世のため
熊谷寺の「くま」に、水を汲(く)むの「くむ」をかけているようです。
「山にのぼり薪をとり、谷におりて水を汲む。熊谷寺に来てそのような難行をしているが、それも来世のことを思ってのことです。」と詠まれています。
かつてお釈迦様が悟りをえる修行のためにこのような難行苦行を行ったことから、どのような立場であっても修行のために必要だったのでしょう。
場所
公式サイト:無し
宿泊:なし
電話:088-695-2065
〒771-1506 徳島県阿波市土成町土成字前田185
20台ほど。3カ所の臨時駐車場もあり。志納金制。土成インターチェンジから県道139号線を市場町方面へ。
御朱印
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歴史
815年(弘仁6年)、弘法大師がこの地の閼伽ヶ谷(あかがだに)で修行していると紀州の熊谷権現が現れ、「末世の衆生(しゅじょう)を永く済度(さいど)せよ」と告げて一寸八分(約5.5㎝)の金の観音菩薩像を授け、虚空はるかに去って行ったと言われています。
弘法大師は一刀三礼して等身大の千手観音像を彫り、胎内にその金の尊像を納め、その場に堂宇を建てて本尊としたと伝わります。千手観音像の頭髪には126粒の仏舎利(ぶつしゃり)が納められてあると足の裏に記述があり、また脇士として不動明王と毘沙門天像も安置されていたという記述が江戸期の古書に残っています。
1927年(昭和2年)、火災で本堂と本尊は焼失しました。1971年(昭和46年)、堂宇が整い、新たに造られた本尊の開眼法要が営まれました。大師堂には室町時代作の弘法大師坐像が安置されており、徳島県指定の文化財です。
見どころ
【仁王門】徳島県指定文化財である四国最大級の仁王門を構える。和様と唐様の折衷様式で間口は9m、高さ13.2m。公道も兼ねるので車が通ることも可能です。2層目には極彩色の天女などが描かれています。江戸時代の1687年(貞享4年)に建立された仁王門は焼失から免れ、四国霊場最大級の威風を誇ります。
【多宝塔】1774年(安永3年)建立。こちらの多宝塔は四国最大級のもので高さが20.7mもあります。中には胎蔵界の大日如来像を中心に、四方に金剛界の4仏が祀られています。
【屋根瓦】
【大師堂】1707年(宝永4年)に建立され、県指定文化財に指定されています。
本堂左手、36段の石段の先にあります。
次の9番札所「法輪寺」まで約3㎞(車で約10分)です!