四国八十八ヶ所お遍路の旅。【4番札所】黒巌山 遍照院 大日寺(こくがんざん へんじょういん だいにちじ)
四国八十八ヶ所内に大日寺は3カ所あり、その内徳島県には2カ所あります。この地は三方を山で囲まれており黒谷と呼ばれることから、地元では「黒谷寺」とも呼ばれていました。
大日寺
本尊:大日如来
本尊真言:おん あびらうんけん ばざらだどばん
宗派:東寺真言宗
ご詠歌
ながむれば 月白妙の 夜半(よわ)なれや ただ黒谷にすみぞめの袖
「物思いにふけりながら空を眺めていると、白く美しい月が照らす夜です。私はこの大日寺がある黒谷の地に住み、黒染の服をまとい、大日如来の光に照らされています。」と詠まれています。
場所
公式サイト:https://dainichiji-temple.com/
宿坊:なし
電話:088-672-1225
徳島県板野郡板野町黒谷字居内28
20台ほど停められる無料駐車場があります。
JR高徳線板野駅から徒歩40分。板野インターチェンジから県道12号線経由で車で約10分。
御朱印
歴史
815年(弘仁6年)、弘法大師が四国巡錫(じゅんしゃく)の折に、この地に長く留まり修行をしました。その際、大日如来を感得(感じ悟る)したため、一刀三礼して一寸八分の大日如来像を刻みました。これを本尊として寺号を「大日寺」と命名しました。
一時衰退していましたが、江戸時代になると大日如来を守り本尊とした徳島藩主・蜂須賀家の帰依があつく、堂塔の修理が施されました。
かつては夜通し仏事を行うための建物「通夜堂」があり、代々の住職が病苦の遍路を泊めさせて手厚く接待したことで知られています。
本堂をと大師堂を結ぶ回廊に、西国三十三所の観音像を安置しています。1790年(寛政2年)ごろに西日本各地の信徒からの寄進を受けて建立されました。平成末期には修復が行われています。
見どころ
黒谷川の上流に位置しており、境内は三方向を山で囲まれた深閑とした雰囲気です。
【鐘楼門】は伽藍の南側に位置しており、山門と鐘楼が一体の造りとなっています。上部が円柱の鐘楼で1階が角柱という珍しい構造をしている。屋根は入母屋造り本瓦葺きで、大棟には本山東寺の寺紋が見られます。
【手水鉢】1822年(文政5年)、手水舎の岩石をくりぬいて造られた手水鉢が奉納されました。
かつては湧水を引き込んでいたが、水の色が白濁していたことから「蛤水」と呼ばれていたそうです。
次の5番札所「地蔵寺」まで約2㎞(車で約10分)です!