四国八十八ヶ所お遍路の旅。【88番札所】医王山 遍照光院 大窪寺(いおうざん へんじょうこういん おおくぼじ)
大窪寺は四国八十八ヶ所目の結願(けちがん)の寺です。
大窪寺
本尊:薬師如来
本尊真言:おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
宗派:真言宗
ご詠歌
南無薬師(なむやくし) 諸病(しょびょう)なかれと 願いつつ まいれる人は 大くぼの寺
「南無(なむ)」には、仏などにすがる気持ちもあらわれています。「薬師」は薬師如来のことをいい、病苦などを救う仏さまです。
「薬師如来さま、どうか私たちの病苦をお救いください。この大窪の寺ではそう思って参拝している人が多いのです。」と詠まれています。
場所
公式サイト:なし
宿坊:なし
電話:0879-56-2278
〒769-2306 香川県さぬき市多和兼割96
無料の駐車場があります。
高松志度インターチェンジから県道141号線・県道3号線を経由して、多和交差点を左折し、国道377号線を進めばあります。
御朱印
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歴史
717年(養老元年)に行基がこの地を訪れた際に、霊夢を感得し草庵を建てて修行したのが開基とされています。
815(弘仁6年)には唐から帰国した弘法大師が、現在の奥の院にある胎蔵ヶ峰という岩窟で虚空蔵求聞持法を修法し、堂宇を建立しました。等身大の薬師如来像を彫像して本尊とし、唐の恵果阿闍梨(あじゃり)から授かった三国(天竺・唐・日本)伝来の錫杖を納めて、「大窪寺」と名付け、結願の地と定めました。
本堂の西側の女体山には奥の院があります。弘法大師が本尊に水を捧げるために独鈷で加持すると湧水が出たと伝えられています。その水を薬とともに服用するとご利益があると言われています。
大窪寺は女性の入山を早くから認めている寺であり、「女人高野」としても栄え、一時は100以上の堂宇を誇っていました。しかし天正の兵火でや昭和33年の火災で幾度となく災禍に見舞われます。高松藩主の庇護や歴代住職の尽力により、その都度苦難を乗り越え現在に至ります。
見どころ
【大師堂】地下には八十八ヶ所のお砂踏みができる道場があります。八十八ヶ所の小さな本尊が祀られ、一周すれば参拝と同じご利益があると言われています。さらに最後の札所で改めてお砂踏みをするのも、結願した人にとってより感慨深いものとなります。
足が不自由な人でも大丈夫だね。
【金剛杖の供養】同行二人をした金剛杖は大師堂横の寶杖堂(ほうじょうどう)に奉納され、毎年春と夏の「柴灯護摩供(さいとうごまく)」で供養されます。
【本堂】礼堂と中殿、多宝塔の奥殿があります。奥殿に本尊の薬師如来像と三国伝来の錫杖が安置されています。
本尊は秘仏として祀られていて、薬壺の代わりにホラ貝を持っています。人々の悩みや厄難諸病を吹き払うためと言われています。
結願後は1番札所にお礼参りに行く人もいれば、高野山奥の院に向かい満願を成就させる人もいて人それぞれです。
ちなみに最初の1番札所「霊山寺」まで約60㎞(車で約2時間)です!